
成長投資枠とつみたて投資枠の違いが分かる
- 成長投資枠とつみたて投資枠の違いって?
- どんな活用方法があるの?
新NISAを始めるなら押さえておきたい成長投資枠とつみたて投資枠の違いを詳しく解説!
2つの枠の活用方法や人気の銘柄まで分かりやすく説明していきます。
(2級FP技能士、証券外務員)
成長投資枠とは?
成長投資枠とは、2024年から新たに始まった新NISA制度における投資枠の1つで、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の二つの枠があります。
どちらも併用することが可能ですが、投資できる対象商品や投資上限金額などが異なります。
成長投資枠とつみたて投資枠の違い
それぞれの特徴を表にまとめると以下のようになります。
新NISA | ||
---|---|---|
つみたて 投資枠 |
成長投資枠 | |
年間投資 上限額 |
120万円 | 240万円 |
生涯 投資上限額 |
一人当たり1,800万円 (うち成長投資枠1,200万円) |
|
投資 対象商品 |
国が定めた基準を満たす投資信託など | 上場株式・投資信託など |
投資方法 | 積立 | 一括・積立 |
資産引出し | いつでも可 |
主な違いは以下の3つです。
1
投資対象商品
つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
---|---|---|
投資 対象商品 |
投資信託 | 上場株式・ 投資信託など |
つみたて投資枠は長期の積立・分散投資で資産形成していくことを目的としているため、対象商品もそれに適した金融庁が認めた「投資信託のみ」が対象です。
投資信託とは、資産運用のプロにお金を預けて代わりに運用してもらう金融商品であり、投資信託の運用先は株式・債券・不動産など、様々な資産に満遍なく分散投資してくれるためリスクが少なく投資初心者にもおススメです。
また、証券会社によっては月100円といった少額から投資できるのも特徴です。
一方で成長投資枠は、投資信託に加えて国内/海外の上場株にも投資を行うことができます。例えば、国内であればトヨタ自動車、ソフトバンクグループ、海外であればエヌビディア、Microsoftなどの上場している会社の株式のことを指し、個人が注目している企業に直接投資することが可能です。

2
購入方法
つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
---|---|---|
購入方法 | 積立 | 積立・一括 |
つみたて投資枠は、名前の通り毎月決まった金額を投資信託にコツコツと積み立て、長期でリターンを狙う「積立投資」の運用スタイルです。
一方で成長投資枠は、つみたて投資枠と同じように積立投資もできますし、自分の好きなタイミングで購入する一括(スポット)投資もできるため自由度が高いです。
そのため、相場が大きく下がったタイミングで投資資金を投入し、上がったタイミングで売却することが可能であり、自分の好きなタイミングで売買したい方や投資知識がある方は成長投資枠が向いています。

3
年間投資上限額
つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
---|---|---|
年間投資上限額 | 120万円 | 240万円 |
つみたて投資枠は年間120万円、成長投資枠は年間240万円まで投資することが可能です。NISAの上限額金額をフルで活用したい人はつみたて投資枠・成長投資枠の両方で年間360万まで投資することができます。
次に、この2つの枠でどのような活用パターンがあるのか例をみてみましょう!
2つの枠の活用パターン
パターン1:Aさんの場合
株でハイリターンも狙っていきたい
このように目的によって、使う枠を分けていくとよいでしょう。
運用方法に迷う投資初心者の方は、まずはつみたて投資枠から初めてみるのがおススメです◎
- ✓ 投資信託を少額からコツコツ投資したい
- ✓ 長期で安定した資産運用に取り組みたい
- ✓ なるべく投資に手間をかけたくない
- ✓ 株にチャレンジしたい
- ✓ まとまった資金で運用したい
- ✓ 短期で大きなリターンを狙いたい
株や投資信託ってなに?
投資信託・・・多くの投資家から集めた資金をプロが代わりに運用し、株式や債券などに分散投資する金融商品です。
株 | 投資信託 | |
---|---|---|
投資対象 | 企業単体の株式 | 複数の株式・債券などの組み合わせ |
運用方法 | 自分で銘柄を選択し運用する | プロが代わりに運用 |
みんなが投資している人気商品は?
投資信託
ファンド名 | 利用可能枠 |
---|---|
eMAXIS Slim 全世界株式 (オール・カントリー) |
つみたて投資枠・ 成長投資枠 |
eMAXIS Slim 米国株式 (S&P500) |
つみたて投資枠・ 成長投資枠 |
国内株式
銘柄名 | 利用可能枠 |
---|---|
日本電信電話 | 成長投資枠 |
日本たばこ産業 | 成長投資枠 |
三菱UFJフィナンシャルグループ | 成長投資枠 |
米国株式
銘柄名 | 利用可能枠 |
---|---|
エヌビディア(NVDA) | 成長投資枠 |
テスラ(TSLA) | 成長投資枠 |
マイクロソフト(MSFT) | 成長投資枠 |
新NISAの始め方
違いはわかったけど
どうやってNISAを始めればいいの?
NISAを始めるには以下の手順で進めていきましょう!
- 1 NISA口座を開設する金融機関を決める
- 2 口座開設の申込(無料)
- 3 投資する商品を決める
- 4 商品を購入する
最初のステップとして、NISA専用の証券口座(NISA口座)を開設する必要があります。まずはどこの金融機関で口座開設するか決めましょう!
金融機関を選ぶポイントは?
NISAを始めるにはまず最初に金融機関で口座開設する必要がありますが、選択肢として「ネット証券」「対面証券」「銀行」の3つがあります!
それぞれ「取引手数料」「取扱商品数」が異なるのがポイントです。
手数料が安く、商品数が多い傾向にあるという点で、ネット証券の方が圧倒的に有利となっています。
これから口座開設を行う方は、ネット証券から選ぶのをおすすめします◎
老後に向けてコツコツ運用したい